特集1 奈良―千三百年の輝き
千三百年というのは平城京遷都から数えた時間である。無論それ以前から多くの伝説を宿す場所。歳月が醸す馥郁とした香に満たされる奈良・大和。『万葉集』を片手に旅に出る。この国がカタチを整えようとしていた古の風景が、二十一世紀の傍らに横たわっている。螺鈿、木造嵌。華麗な天平の技は時の奔流に屈せず今に伝え継ぎ、暮しを彩る。他に、焼もの、染め、庭、茶花。伝統と現代を鮮やかに融合させる人の仕事や古代の食卓、窓の記録など。/赤米、烏賊、鮎、菁、茄子、干し柿、焼き栗…現代に通じる、万葉人の食卓/黒蝶貝、白蝶貝を使い分け視覚的な効果を上げる北村繁さんのシャープな螺鈿。
特集2 ユメなら、ある―歌手・友川カズキの“どこにもない絵”の世界
フォーク全盛の七〇年代半ば、歌「生きてるって言ってみろ」で鮮烈に登場した友川カズキ。彼はまた独学で絵をよく描き、人々を魅了する。その絵には不思議な静けさが漂い、なんとも言えない哀しみとユーモアが同居する。[とじこみ絵本]ネコがどうしてもダメ
太陽に輝く樹皮布、南太平洋のタパ
織布が登場する遥か以前から、人々は樹皮を叩いて繊維をのばし、布としてきた。南太平洋の島々には今なお、こうした樹皮布が生き、民族特有の文様が鮮やかに彩色されて美しい。